MENU

AIエージェントの作り方をGeminiで解説!API実装からGemsまで完全ガイド

最近、AIエージェントという言葉をよく耳にしますよね。

でも、実際に自分の手で動くものを作るとなると、どこから手をつければいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、AIエージェントの作り方をGeminiを活用した視点で詳しく解説していきます。

プログラミング初心者の方でも取り組めるノーコードな手法から、PythonのAPIを用いた本格的な実装、さらには最新のGemini 1.5 ProやFlashの使い分けまで、幅広くカバーしています。

この記事を読み終える頃には、自分に最適なAIエージェントの構築方法がはっきり見えてくるはずですよ。一緒に、自律して動くAIの可能性を探っていきましょう。

  • AIエージェントの定義とGeminiがもたらす技術的革新の全体像
  • ノーコードツール「Gems」やWorkspace連携による手軽な構築手順
  • PythonとAPIを活用した高度な自律型システムの具体的な実装方法
  • Gemini 1.5シリーズの性能比較とコストを最適化する運用戦略
目次

AIエージェントの作り方とGeminiの基本

まずは、AIエージェントとは何かという基本から、なぜ今Geminiが開発において最強の選択肢と言われているのか、その理由を紐解いていきましょう。

自律型AIエージェントの定義と最新動向

AIエージェントとは、単に質問に答えるだけのチャットボットとは異なり、ユーザーから与えられた目標を達成するために「自ら計画を立て、ツールを使い、タスクを実行する」ソフトウェアのことです。従来のチャットボットが「指示待ち」の受け身だったのに対し、エージェントは「目的」を与えられれば、その達成のために必要なステップを自ら考え出し、外部サービスや関数を叩いて実行まで移します。これは、人間で言えば「作業員」から「自律して動く秘書」への進化と言えるでしょう。

近年のAI業界では、人間が一つずつ指示を出す段階から、AIが主体的に行動する「エージェント型」へのシフトが急速に進んでいます。特に、AI同士が対話してタスクを完遂する「マルチエージェント」という考え方も主流になりつつあります。例えば、一人がライター、もう一人が編集者、さらにもう一人がファクトチェッカーという役割を担い、お互いに成果物をブラッシュアップし合うような仕組みです。Geminiはこの複雑な推論プロセスを支える高い論理的思考能力と、膨大な文脈を一度に読み解く力を持っているため、まさに今のトレンドのど真ん中にいる存在と言えますね。

AIエージェントの自律性を支える3つの要素

  • Planning(計画): 目標を細かなタスクに分解し、実行の優先順位を決める能力。
  • Memory(記憶): 過去の対話や実行結果を保存し、その後の判断に活かす能力。
  • Tool Use(ツール利用): 計算機、検索エンジン、APIなどを駆使して現実世界に干渉する能力。

マルチモーダルなGeminiが持つ強み

Geminiの最大の特徴は、最初から「マルチモーダル」として設計されている点にあります。これは、テキストだけでなく、画像、音声、動画、さらには膨大なプログラムコードを一つのモデルで同時に理解できることを意味します。従来のモデルでは、画像認識にはこのAI、音声解析にはあのAI……といった具合に、複数のシステムを「継ぎ接ぎ」にして連携させる必要がありました。しかし、Geminiならその必要がありません。

この統合された理解力により、例えば「動画をリアルタイムで監視し、不審な動きがあれば報告書を自動で作成してメールで送る」といった、人間のような直感的なエージェントを非常にシンプルな構成で構築することが可能になります。また、Gemini 1.5 Proに代表される「長いコンテキストウィンドウ」も大きな武器です。本数冊分の情報を一度に流し込み、その中から特定の情報を探し出してアクションを起こすといった、これまでのAIでは不可能だった規模の処理が現実のものとなっています。まさに、エージェントにとっての「最強の脳」を手に入れたようなものですね。

ノーコードで試すカスタムGemsの活用

「プログラミングは苦手だけど、自分専用のエージェントを作りたい」という方にぴったりなのが、Google Geminiのインターフェース上で提供されている「Gems(カスタムGem)」機能です。これは、特定の役割(ペルソナ)や動作ルールを指示するだけで、自分好みのエージェントを作成できるツールです。例えば、「IT専門のテクニカルライター」や「冷静沈着なデバッグエンジニア」といったキャラクターを定義できます。

Gems作成の3ステップ

  • 名前を決める: エージェントの役割が一目でわかる名前をつけます。(例:旅行プランナー、SNS投稿作成機)
  • 指示(システムプロンプト)を書く: どのような口調で、どんな手順でタスクを進めるか詳しく記述します。制約事項(「〜はしないでください」など)も入れると精度が上がります。
  • プレビューで動作を確認: 実際にやり取りをしてみて、期待通りの動きをするか確認。微調整を繰り返して完成です。

これだけで、特定の業務に特化したAIをすぐに運用開始できるのは驚きですよね。複雑な設定なしに、思いついたその場で自分だけの作業パートナーを生み出せる。この手軽さこそが、Geminiが一般ユーザーからも支持される大きな理由の一つです。

Googleワークスペースとの便利な連携方法

Geminiをビジネスで使うなら、Google Workspace(Google ドライブ、Gmail、ドキュメントなど)との連携は外せません。「拡張機能」設定をオンにすれば、エージェントに「先週届いたメールの中から、プロジェクトAに関する資料を探して要約して」とか「Googleドライブにあるこの契約書の内容に基づいて返信メールの下書きを作って」といった指示ができるようになります。これは、AIがあなたの個人のデータにアクセスし、現実の仕事を手助けする「パーソナルエージェント」としての第一歩です。

従来のAIはインターネット上の一般的な知識しか持っていませんでしたが、Workspace連携によって「あなたの文脈」を理解できるようになります。例えば、会議の議事録をドキュメントから読み取り、それを元に次のアクションリストをToDoリストに追加する……といった一連の流れがシームレスにつながります。複雑なシステム構築なしに、日常のツールがそのままAIの作業場になる点は、Googleエコシステムを使い慣れている人にとっては破壊的な利便性をもたらしますね。

1.5 ProとFlashの賢い使い分け

Geminiには主に「Pro」と「Flash」の2つのバリエーションがあります。エージェントを作る際、どちらのモデルにタスクを振るかは非常に重要な戦略ポイントです。コストを抑えつつ、最高の結果を得るためには以下の特性を理解しておきましょう。

モデル名主な特徴最適な用途
Gemini 1.5 Pro非常に高い知能、最大200万トークンの巨大な文脈窓。深い思考が得意。複雑な論理的推論、膨大なドキュメントの全解析、高品質なコード生成。
Gemini 1.5 Flash超高速レスポンス、圧倒的な低コスト。並列処理に強い。リアルタイムチャット、単純なデータ抽出、大量の要約タスク、一次振り分け。

結論としては、「全体を指揮する頭脳(オーケストレーター)にはProを使い、各ステップの細かな作業(子エージェント)にはFlashを割り当てる」というハイブリッドな構成が、パフォーマンスとコストのバランスが最も良くなります。例えば、100個のファイルを分類する場合、まずProに「分類のルール」を作らせ、実際の分類作業はFlashに大量に投げるといった手法が賢いやり方ですね。

開発に必要なAPIキーの取得と環境構築

本格的な開発を始めるには、まず「Google AI Studio」でAPIキーを取得する必要があります。AI Studioは、ブラウザ上で簡単にGeminiの挙動をテストでき、かつ無料でプロトタイプを試せる非常に便利な環境です。ここで自分のプロンプトがどう機能するかを試行錯誤してから、コードに落とし込むのが効率的です。

Pythonで開発を行う場合は、Googleが提供する公式ライブラリを利用します。以下のコマンドで簡単に導入可能です。

pip install -U google-generativeai

また、開発時の注意点として、APIキーをコード内に直接ベタ書き(ハードコード)するのは絶対にやめましょう。GitHubなどに間違えてアップロードしてしまうと、他人に悪用される恐れがあります。.envファイルなどを使って環境変数として管理するのが、プロの開発者としての最低限のマナーであり、セキュリティ対策の基本です。安全な環境構築からスタートして、安心して開発に没頭しましょう。


AIエージェントの作り方をGeminiで実践

ここからは、実際に手を動かしてAIエージェントを形にするための実践的なテクニックについて深掘りしていきます。単なるチャットボットを超えた「動くシステム」へのステップです。

Pythonを用いたAPIの実装手順

Pythonを使った実装では、Gemini APIを呼び出し、モデルからの応答を自分のプログラムで制御します。エージェントとして機能させるための最大のコツは、モデルからの出力を「JSON形式」で受け取ることです。通常、AIは人間に読みやすい自然な文章を返しますが、プログラムにとっては扱いづらいものです。そこで、システムプロンプトで「必ずJSON形式で、キーはactionとinputにして返せ」といった具合に指示を出します。

こうすることで、プログラム側でAIの意図を正確に読み取り、「actionが’search’なら検索関数を実行する」といった条件分岐が容易になります。Gemini APIにはresponse_mime_type: "application/json"という設定項目もあり、これを利用することで構造化データの出力が劇的に安定します。AIの思考をそのままシステムのアクションへと繋げるパイプラインを構築することが、エージェント開発の第一歩と言えるでしょう。

関数呼び出しによる外部ツールの操作方法

エージェントが「自律的」であるための核心技術が「Function Calling(関数呼び出し)」です。これは、AIが自分の知識だけでは答えられない場合に、あらかじめ開発者が用意しておいた外部ツール(天気予報、社内DB、計算機など)を自ら選んで「これを使っていいですか?」、あるいは「これを使って結果を取得しました」と判断する機能です。

例えば、「現在の新宿の在庫状況を調べて」という命令に対し、エージェントは「在庫データベースを検索する関数」を呼び出す必要があると判断します。AIは関数の定義(どんな引数が必要か)を理解し、適切なパラメータを生成してプログラムに渡します。プログラムはその実行結果をAIに返し、AIはそれを見て最終的な回答を組み立てます。この「思考(AI)→行動(プログラム)→観察(AI)」のサイクルこそが、単なるテキスト生成器を「エージェント」へと進化させる魔法の正体なのです。

LangGraphで作る複雑なワークフロー

さらに高度なエージェントを作りたいなら、LangGraphというフレームワークの活用を強くおすすめします。これは、エージェントの行動を「グラフ(頂点と線で結ばれた地図のようなもの)」として定義する手法です。従来のエージェントは一本道でタスクをこなすのが精一杯でしたが、LangGraphを使えば「まず検索し、結果が不十分なら条件を変えて再検索し、十分ならレポートを作成する」といったループや条件分岐を含む複雑な工程を整理して記述できます。

例えば、AIによる長編記事作成エージェントを作る際、「執筆」「校閲」「修正」という3つのステップをグラフとして組み、校閲の結果がNGなら執筆ステップに戻るというループを作ることが可能です。大規模なシステムになればなるほど、AIがどこで何を考えているかを可視化・管理できるこうした構造化フレームワークが威力を発揮します。より「賢く、粘り強い」エージェントを目指すなら、避けては通れない道ですね。

マルチエージェントの可能性

最近では「CrewAI」や「Microsoft AutoGen」のようなフレームワークを使い、営業担当AI、エンジニアAI、マネージャーAIといった具合に、複数のGeminiに役割を与えてチームで働かせる手法も人気です。一人の天才(Pro)に全部やらせるより、専門特化したチーム(複数のFlashとPro)を組ませる方が、複雑な問題解決には効果的なことが多いですよ。

Vertex AIによる商用利用とセキュリティ

個人開発の段階を終え、企業の業務としてエージェントを導入する場合は、Google CloudのVertex AIへの移行を強く検討してください。Google AI Studioは手軽ですが、ビジネスユースにはVertex AIが適しています。

Vertex AIの最大のメリットは、セキュリティとコンプライアンスです。特に入力したデータがGoogleの基本モデルの学習に利用されないことが規約で明記されており、企業秘密や個人情報を扱う際に不可欠な安心感を得られます。また、IAM(Identity and Access Management)による詳細な権限管理や、数千ユーザーからのアクセスにも耐えうるスケーラビリティも備えています。本番環境へのデプロイを見据えるなら、最初からVertex AIを視野に入れておくのが正解です。

検索グラウンディングでハルシネーションを防ぐ

AIの宿命とも言える課題、それが「もっともらしい嘘(ハルシネーション)」です。これを劇的に減らすために有効なのが、「Google検索によるグラウンディング」機能です。これは、Geminiが回答を生成する際、自分の内蔵知識だけに頼るのではなく、リアルタイムでGoogle検索を実行し、その最新情報を「根拠」として採用する仕組みです。

この機能を有効にすると、回答に「どこからその情報を得たか」というソース(出典)が表示されるようになります。エージェントが「昨日のニュース」や「今朝の株価」について語ることができるようになり、情報の鮮度と信頼性が格段に向上します。ユーザーから見ても、根拠が明確な回答は信頼につながりますよね。ビジネス用途のエージェントであれば、このグラウンディング機能はもはや「必須装備」と言っても過言ではありません。嘘をつかない、誠実なAIエージェントを作るための第一歩です。

AIエージェントの作り方とGemini活用のまとめ

いかがでしたでしょうか。AIエージェントの作り方をGeminiで実践する道のりは、今やかつてないほど開かれています。まずはGemsやGoogle Workspace連携で「AIが自分のために動く感覚」を掴み、それからPython APIやFunction Callingを使って、外部ツールと連携する自律性を肉付けしていくのが、最も挫折しにくい最短ルートです。

Geminiが持つマルチモーダル能力、驚異的なコンテキストウィンドウ、そしてGoogle検索との強力な統合は、他社のAIモデルにはない圧倒的な武器になります。これらをパズルのように組み合わせることで、あなたの日常を劇的に便利にする、あるいはビジネスを根底から変える「最高のパートナー」を作り上げることができるはずです。

まとめ

  • 適材適所: Gemini 1.5 Pro(思考用)とFlash(作業用)を使い分ける。
  • 外部連携: Function CallingでAIに「手足(ツール)」を授ける。
  • 安全性: 企業利用ならVertex AIでプライバシーを保護する。
  • 信頼性: Google検索グラウンディングで嘘を撲滅する。
目次